その場で販売(サービス提供)することで、売上が確定するケースです。店頭販売がこのケースですが、やや複雑なケースもあるのです。例えば出張修理サービスでは、修理作業費や提供部品を販売した場合で、後日、請求書発行にて請求を行う場合もあります。
この場合、見積や受注がその場で行われて、作業完了をもって売上が確定するのです。
売上 → 請求 → 入金 → 売掛消込
顧客マスタへの登録は行わず、1売上を1請求する流れになります。
前章のような一般的なクラウド型販売管理では、顧客マスタへの登録が必須になります。また、クラウド会計は、売掛を管理するために取引先として顧客マスタへの登録が必要になります。
しかし、いきなり売上する場合には、顧客登録の作業が業務負荷になったりするのです。
この場合、会計では取引先を売上に紐づけずに仕訳を行うなどの対応が必要になります。顧客情報はクラウド型販売管理側で保持することになります。なお、クラウド会計側では、仕訳データの摘要に顧客名や受注番号を付記することが多いようです。
このようにクラウド型販売管理とクラウド会計の導入においては、見積からスタートするケースか、売上からスタートするケースか、大きな違いがあるのです。